クレーム対策

動物病院におけるクレームで最も多いのは、ペットの飼い主の方からのクレームです。「手術を施したけれどもペットの命が助からなかった」というような場合が典型的ですが、このような場合に飼い主が感情的になり獣医を責め立てることがクレームの内実として挙げられるでしょう。

このようなクレームに対してどのように対応すればよいのでしょうか。

まず注意しなければならないのは、安易な謝罪であったり、飼い主に謝罪金を支払うというようなことはやってはならないということです。すぐに謝りたいということはわかりますがそれでは問題の解決にはならないでしょうし、謝罪金を支払っても同様です。飼い主の火に油を注ぐようなものです。
また、法的にも、謝罪や謝罪金の支払いが「動物病院側の責任を一度は認めた証拠」としてみなされる可能性もあるため、注意が必要です。

そこで、クレームに対しては、飼い主はなにを求めているのかを考え、事実に基づかないものは認めないようにしたうえで、冷静に対応していく必要があります。もちろん動物病院に駆け込んで来たときは飼い主の感情的な反応が全面的に出るかもしれません。

しかし、飼い主も納得をしたいのだと考えれば、あくまで冷静に、しかし飼い主に寄り添って、ペットの傷害の要因・死因を説明することに尽きます。

そのうえで、医療過誤トラブルにまで発展する可能性があるようであれば、弁護士に相談することをおすすめします。

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