業務委託契約書の作り方｜記載項目や注意点など

業務委託契約を結ぶ際、適切な契約書を作成することが重要です。

業務内容や報酬、守秘義務など、必要な項目を漏れなく記載し、トラブルを未然に防ぐ必要があります。

本記事では、業務委託契約書の作成方法や記載項目、注意点などを詳しく解説します。

業務委託契約書とは

業務委託契約書とは、企業が業務の一部を外部の企業や個人に委託する際に交わす契約書のことです。

委託者と受託者の権利義務関係を明確にし、トラブルを防止するために重要な書類となります。

業務委託契約書の種類

業務委託契約書には、以下の3つの種類があります。

請負契約

請負契約は、受託者が完成した成果物を納品することを目的とした契約です。

Webサイト制作やシステム開発などが該当します。

委任契約

委任契約は、受託者が委託者の代理として法律行為を行うことを目的とした契約です。

弁護士や税理士への業務委託などが該当します。

準委任契約

準委任契約は、請負契約と委任契約の中間的な性質を持つ契約です。

コンサルティングやマーケティング支援などが該当します。

業務委託契約書の主な記載項目

業務委託契約書には、以下のような項目を記載します。

• 委託業務の内容と範囲
• 契約期間
• 報酬とその支払い方法
• 成果物の納品方法と検収基準
• 知的財産権の帰属
• 守秘義務
• 契約解除の条件
• 損害賠償責任
• 紛争解決方法

これらの項目を漏れなく記載し、双方の権利義務を明確にすることが重要です。

業務委託契約書の作成時の注意点

業務委託契約書を作成する際は、以下の点に注意しましょう。

業務内容を具体的に記載する

業務内容や範囲を曖昧にしたままでは、後々トラブルの原因になります。

できるだけ具体的かつ詳細に記載するようにしましょう。

報酬の算定基準を明確にする

報酬の算定基準や支払い方法を明確にしておくことで、報酬をめぐるトラブルを防ぐことができます。

知的財産権の帰属を決めておく

成果物に関する知的財産権の帰属先を契約書に明記しておきましょう。

原則として、知的財産権は委託者に帰属します。

守秘義務の範囲を限定する

守秘義務の対象となる情報の範囲を限定し、受託者の負担が過度にならないようにしましょう。

契約解除の条件を具体的に

契約解除の条件を具体的に記載し、安易な解除を防ぎましょう。

また、損害賠償責任についても明記しておくことが重要です。

業務委託契約書のテンプレート

業務委託契約書の作成にあたっては、弁護士に相談するのが望ましいですが、テンプレートを活用するのも一つの方法です。

以下のようなサイトで、業務委託契約書のテンプレートが提供されています。

クラウドサイン：https://www.cloudsign.jp/media/gyoumuitakukeiyaku-template/

ただし、テンプレートをそのまま使うのではなく、自社の実情に合わせてカスタマイズすることが大切です。

電子契約の活用

近年、業務委託契約書の締結には電子契約サービスが広く利用されるようになりました。

電子契約を利用することで、以下のようなメリットがあります。

• 印紙税が不要
• 郵送コストや保管コストの削減
• 契約書の作成・締結・管理の効率化

電子契約サービスの中には、業務委託契約書のテンプレートを用意しているものもあります。

業務の効率化とペーパーレス化を進めるためにも、電子契約の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

業務委託契約書は、委託者と受託者の権利義務関係を明文化し、トラブルを未然に防ぐために重要な書類です。

主な記載項目を漏れなく記載し、業務内容や報酬、守秘義務などを明確にしておきましょう。

作成時は弁護士に相談するのが望ましいですが、テンプレートを活用するのも一つの方法です。

また、電子契約サービスを導入することで、契約書の作成・締結・管理を効率化できます。

業務委託契約を結ぶ際は、適切な契約書を作成し、円滑な業務遂行とトラブル防止につなげていきましょう。