特定の患者の診療を拒否したい|認められる正当な理由とは?
医療現場では、患者による暴言や迷惑行為に悩むことも少なくありません。
医師には原則として診療義務がありますが、どのような状況でも診療を続けなければならないわけではなく、正当な理由があれば診療の拒否が認められます。
本記事では、その判断基準と実務上の注意点について解説します。
診療拒否が問題となる基本的な考え方
医師には、患者から診療を求められた場合、原則として応じる義務があります。
これは、医師法に基づく診療義務によるもので、正当な理由なく診療を拒否することは認められていません。
そのため、特定の患者を診たくない、対応が負担であるといった事情があっても、それだけで直ちに診療拒否が許されるわけではありません。
ただし、診療義務は無制限ではなく、すべてのケースで無条件に診療を行わなければならないものでもありません。
診療拒否が問題となるかどうかは個別の事情を踏まえ、正当な理由があるかを基準に判断されます。
診療拒否が認められるケース
診療拒否が正当と判断されるのは、医療の安全や診療体制の維持が困難な場合です。
たとえば、患者による暴言や暴力、威嚇行為、執拗な迷惑行為があり、医療従事者や他の患者の安全を確保できない状況では、診療を継続することが適切でないと判断される可能性があります。
また、診療内容が医師の専門分野から著しく外れている場合や、設備や人員の不足により、適切な医療を提供できない場合も、正当な理由として認められる余地があります。
一方、これらに該当しない事情については、診療拒否が認められる可能性は高くありません。
患者の年齢や性別、疾病の内容のみを理由とする対応や、医師側の感情や相性といった主観的な事情による判断は、原則として正当な理由とされにくい点に注意が必要です。
診療拒否を検討する際の実務上の対応
診療拒否を検討する場合には、感情的に判断するのではなく、拒否に至る経緯や理由を整理しておくことが重要です。
患者の言動や具体的な状況を、できるだけ客観的な事実として記録に残しておくことで、後日のトラブルを防ぎやすくなります。
また、可能な範囲で他の医療機関を案内するなど、患者への配慮を示す対応も求められます。
一方的に診療を打ち切る対応は、紛争の原因となりやすいため、慎重な判断が必要です。
まとめ
診療拒否は原則として制限されており、安易な判断はトラブルや法的リスクにつながります。
一方で、医療の安全や適切な診療の提供が困難な場合には、正当な理由として認められる余地もあります。
実務では、客観的な事情を踏まえ、経緯を記録したうえで慎重に対応することが重要です。
判断に迷う場合や、患者対応が紛争に発展しそうな場合には、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。
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資格者紹介
Staff
代表弁護士
原 悠太Yuuta Hara
私は東京都内を中心に離婚、自己破産、企業法務、医療(動物病院)の法律問題に対応しています。
また、私は獣医師の資格を保有しているため、医療分野には確かな知識と豊富な経験があります。
弁護士に相談をしたり、依頼することは人生であまり経験することではありません。
そのため弁護士を頼るのは怖いと考えている方も多くいらっしゃいますが、悩みを抱える皆様が気軽に相談できる弁護士となれるように日々努力してまいります。
ご相談者のお話を丁寧にお聞きし、問題の早期解決ができるよう努めますので、お困りの際は一人で抱えずお気軽にご相談ください。
- 資格
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- 弁護士・税理士、獣医師
- 所属団体
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- 第一東京弁護士会(57995)
- 東京税理士会蒲田支部
- 執筆・講演
-
- 獣医療過誤防止セミナー 講師出演
- フリーランス獣医師カンファレンス2022 講師出演
- 離婚弁護士マップインタビュー 「離婚調停」記事掲載
- 動物病院経営カンファレンス2022 講師出演
- QIX動物病院経営マネージメントサービス発売記念セミナー 講師出演
- 毎日新聞「これで安心!相続遺言について考えてみませんか!」特集掲載
- 獣医キャリアパスチャンネル 出演
弁護士
生井 みな絵Minae Namai
RHA法律事務所の弁護士、生井みな絵と申します。
私は、弁護士になる前は公立小学校の教員として働いていました。
子どもたちに教えるという仕事に楽しさとやりがいを感じる一方で、小さな頃から夢見ていた法律の仕事につきたい、という気持ちが心のどこかに引っかかっていたのかもしれません。
自身の出産を終えて職場復帰したころ、そんな自分の思いに正直になり、司法試験に再チャレンジすることに決めました。
もちろん、家庭を持つ身でしたので、仕事をやめて学生になることはできません。
仕事をしながら勉強ができる、社会人のための夜間法科大学院を選び、仕事と子育て、学生生活を両立(三立?)し、何とか司法試験に合格できました。
教員としては、「子どもたちが納得できるようにしよう」と考え、その時の状況に応じて、時には優しく、時には厳しく、工夫して指導をしてきました。
弁護士としても、相談者・依頼者の皆様方が、納得してトラブルを解決できるように、その方法を法的な観点から考え、提案し、一緒に解決に向けて努力していきます。
- 資格
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- 弁護士,小学校教諭1種・2種免許
- 所属団体
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- 東京弁護士会所属(64867)
- 取材実績等
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- 「大学で挫折も『40代で司法試験合格』3児のママ教師が挑んだキャリアチェンジ」 CHANTwebインタビュー記事掲載
- 経歴
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公務員の父、薬剤師の母の次女として秋田で育ちました。
- 秋田県立秋田高校卒業
- 早稲田大学法学部卒業
- 秋田県内の養護学校(現・特別支援学校)で実習助手として勤務
- 通信教育で小学校教諭免許状取得
- 宮城県の正規教員採用となり気仙沼市の小学校で教諭として勤務
- 東京都の正規教員採用となり品川区・大田区の小学校で教諭として勤務
- 筑波大学法科大学院(社会人のための夜間大学院)修了
- 司法試験合格(2回目)
- 司法修習のため教員退職
- 司法修習で東京地裁に配属
- 弁護士登録
- RHA法律事務所に参加
- 趣味趣向等
-
Mr.childrenが好きです。
30周年を越えた彼らの曲を聴いていると、一緒に年を取ってきたなあとしみじみします。
運動は苦手ですが、スポーツは観る方専門で大好きです。
体操、フィギュアスケート、野球など、できるだけ生の試合に行けるよういつも大会情報はチェックしています!
事務所概要
Office Overview
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